
よくある写真のアドバイスの1つとして
「部屋を片付けて撮ろう」というのがあります。
このアドバイスを実践すると、
ごちゃごちゃしたものがなくなって、
すっきりとした写真に仕上がります。
ですが、自分自身のこども時代のアルバムを見返すと
その片付けてしまった「ごちゃごちゃ」の中には
たくさんのエピソードが詰まっていることに気づきます。
着ている洋服や、遊んでいるおもちゃ、
今はもうない家具や、お隣さんのおうち......
小さな頃の自分そのものというよりは、
それ以外から思い出はあふれてくるのではないでしょうか。
作法その1は「片付けない」。
すぐ見るとちょっと恥ずかしいくらいが
アルバムにはちょうどいいのです。

よくあるアドバイスの1つとして
「一歩近づいてみよう」というのがあります。
これも「うまい写真」には有効かもしれませんが
主題(テーマ:こども)をはっきりとさせるため、
それ以外の情報を減らすためのテクニックの1つに過ぎません。
あたりまえのことですが
どんな場所でも近寄って撮っていては
同じような写真ばかりになってしまいます。
繰り返し積み重ねるのが、生活ですが
そんな日常にも変化はたくさん起きています。
そのちいさな変化たちを残していくには
近寄るよりも、離れることが、実はたいせつなのです。
作法その2は「1歩離れる」。
あれもいれてあげよう、これもいれてあげよう、
そんな気持ちでいるだけでもいいんです。

いろいろと工夫したくなる気持ちを抑えて、
さっと撮った写真には意外なほど
言葉では表しにくい空気感が写ります。
うまく撮ろうとする必要もありませんし、
うまく撮れないからといって撮ることを
躊躇しないことが、たいせつです。
また意図的な工夫をしない方がいいのは
カメラの技術的なことだけではありません。
新生児特有の指しゃぶりや、
大きくなってカメラを向けるとする変な顔。
どうか、そういったその時期特有の仕草を
やめさせようとせずにそのまま写してあげてください。
顔やからだに傷をつくってしまったとき
カンタンに修正できる時代になりましたが
どうかそのままにしてあげてください。
作法その3は「ありのままを受けとめる」。
実践するためのキーワードは
「ま、これも記念だよね」
よく聞く言葉のひとつですが
写真にとってとても大事な言葉のひとつです。

09年09月14日







